留学大図鑑

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出身・在学高校:
千葉県立千葉西高等学校
出身・在学校:
東京海洋大学大学院
出身・在学学部学科:
海洋科学技術研究科海運ロジスティクス専攻
在籍企業・組織:

鉄道インフラ輸出を先導する人材を目指して

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ウィーン工科大学交通研究所,Almec corporation
  • ベトナム・オーストリア
  • ウィーン・ホーチミン
留学期間:
オーストリア7か月,ベトナム5週間
総費用:
1,600,000円 ・ 奨学金なし

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル<TOEIC750点> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

私の留学テーマは,”欧州に学び,アジアで生かす.~鉄道インフラ輸出を先導する人材を目指して~”です.
なぜ欧州に学び,アジアで生かすのか.それは,鉄道関連市場における地理特性を考慮したためです.欧州では交通網が発達しており,また鉄道関連の海外市場では欧州の企業が高シェアを占めています.一方,アジアでは経済成長に伴って鉄道の建設計画が増えつつあり,市場の急成長が見込まれています.この背景から,欧州が海外市場で高シェアを持つ事情を調査・研究し,成長するアジア市場で実際のビジネスを体感することで,国際的にビジネスを先導する人材になることが私の留学のねらいでした.
まず,”欧州で学び”ですが,私は留学先のオーストリアを拠点に,①国際鉄道見本市"イノトランス"の訪問②欧州各都市の公共交通データベース作成③欧州鉄道製品の法規制調査,の3つを行いました.
続いて”アジアに生かす”ですが,私はベトナムのホーチミン近郊の都市でインターンシップを行いました.インターンシップの内容は,都市開発に先立ってバイク利用の多い住民に日本式のバスサービスを定着させるというプロジェクトの補助作業です.
実は留学開始までに派遣先や期間が決定せず,変更届も提出していますが,おおむね作成・提出した計画通りの留学になりました.

留学の動機

大学の学部在籍中の専攻が土木工学であり,海外事業に関する話題も豊富であったことから,インフラ輸出に携わりたいと考えていました.就職活動もしましたが,当時語学力はおろか海外経験といえば旅行くらいで,グローバルに働くつもりである自分の経験のなさに不安を覚えていました.そんなときトビタテ!の存在を知り,日本と海外の事情をよく知る自分になりたい,そして留学するなら今だと思い4期でトビタテ!を応募しました.

成果

社会に影響を与えた成果はありません.海外生活経験に基づく知識の習得が成果といえるならばそうかもしれません.情報だけなら国内でも手に入りますが,実際に現地での暮らしを経験すると,交通に対する社会のニーズや考え方が日本といかに異なるかがはっきりとわかります.
正直なところ,留学の成果が出たかどうかがわかるのは,実際に社会に出てからだと思います.そのため,留学後もワクワクが止まりません(笑)

ついた力

自己分析力

○○力といったら自己分析力になるのでしょう.自分がこの留学で得たことは,自分に何が足りないのかを学んだことです.派遣先が思うように確定しないのも,病気にかかって作業が進まないのも,わざわざ遠征までして騙されたのも,起こるべくして起こった出来事だと思いました.これらを含めた不幸な出来事は日本では今まで一切起きなかったことなので,今後起こらないようにいかに改善するのかを考える機会になりました.

今後の展望

留学を経て,私が今後果たすべき役割がひとつのテーマとして固まりました.それは,"あらゆる人の不幸をなくし,幸せにする"という壮大な課題に取り組むことです.私は日本の鉄道インフラ輸出に携わることでこの課題に取り組みます.たとえば空気が汚れ,事故や渋滞の多発する都市で鉄道が機能すれば,それ以前に起こっていた不幸をどれだけなくせるでしょう?この鉄道整備に日本が関与していれば,国民はどう思うでしょう?

留学スケジュール

2016年
9月〜
2017年
3月

オーストリア(ウィーン)

オーストリアを拠点に,①国際鉄道見本市"イノトランス"の訪問②欧州各都市の公共交通データベース作成③欧州鉄道製品の法規制調査,の3つを行いました.①ドイツのベルリンにおいて隔年行われる展示会で,鉄道関連では世界最大の展示会です.いくつかの海外企業の方に製品に関するお伺いをしたところ,非常に熱心に説明をいただきました.どの企業でも話が進むと所属を聞かれ,名刺交換を求められたため"学生です"と答えると,熱が引いていくのが明らかでした.本気のビジネスの場であることを改めて感じました.②オーストリアがヨーロッパの中心であることを活用し,周辺各国を周遊して写真や動画の記録を残しました.自分が生まれる頃には紛争があったところでも,都市部においては他都市とさほど変わらない風景を見ることができました.③研究所の補助業務として,②の旅行中に作業を進めていました.

費用詳細

学費:納入総額

2,400 円

住居費:月額

57,000 円

生活費:月額

103,000 円

項目:食費,交際費,健康保険費,服飾費,渡航準備品返済費,雑費

160,000 円

ウィーンといえば,カフェ文化.飽きるわけがありません.
費用詳細

学費:納入総額

2,400 円

住居費:月額

57,000 円

生活費:月額

103,000 円

項目:食費,交際費,健康保険費,服飾費,渡航準備品返済費,雑費

160,000 円

2017年
4月〜
2017年
5月

ベトナム(ホーチミン)

日本の技術協力プロジェクト,"ビンズオン公共交通管理能力強化プロジェクト"にインターンシップ生として参加しました.プロジェクトメンバーは日本人スタッフ,ベトナム人スタッフで構成されています.私はここで,スタッフの補助作業や現地調査の同行を行いました.また,建設中のホーチミン市地下鉄や,ベトナムで初めて開通したハノイ市BRT(バス高速輸送システム)を視察しました.
小話をひとつ.プロジェクトのオフィスは高層ビルの中にあり,ベトナム企業のオフィスがたくさんあります.同じフロアのオフィスを覗いてみると,女性が多い!多いだけでなく,大きな机で仕事をしているリーダーも女性で,どのオフィスでも同じような光景が見られました.話によると,”男は仕事をしないから”だそうで,まちを歩くとそんな気がしないでもありません(笑).

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

50,000 円

生活費:月額

100,000 円

項目:食費,交際費,旅費,雑費

150,000 円

ベトナムといったらカフェ文化.元宗主国フランスの影響です.
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

50,000 円

生活費:月額

100,000 円

項目:食費,交際費,旅費,雑費

150,000 円

スペシャルエピソード

留学中にやってしまった、私の失敗談

騙されにいきました,ウクライナまで...イノトランス訪問のために私はベルリンのユースホステルに滞在しており,そこにその男はいました.FBを交換した私は相手がウクライナ人だと知り,いつものお世辞のように"いつか行くから"と伝えると,これまたお世辞のように"いつでも来いよ,案内してやる"との返事でした.ウクライナは首都キエフで数年前にも政治紛争がありましたが,そのような場所にも公共交通があり,現在の人々の暮らしを知るためにも行ってみたい国のひとつでした.私は当時FBを名刺としてとらえており,実在のスクールや妥当な友人数などのプロフィールで疑う余地は微塵もなく,1か月後私は男が出張でよく訪れるというまちLvivを案内してもらうことにしました.朝到着して合流すると,私は朝からブランデーを飲まされ,昼すぎにはワインの試飲会にも行かされ,晩ごはんには頼んでもいない大量のビールを飲まされかけました.会話が矛盾しまちの土地勘が全くないこと,肝心なところは英語が下手なふりをするその男が酩酊強盗であると確信したのはそのときです.同じような光景が,予備校講師の英語勉強法の本に失敗談として書いてあったことを私は思い出しました.その場を脱出し,その足でチケットを手に入れ首都キエフに夜行列車で到着すると,最悪の事態を免れてよかったと思いました.色々反省点はありますが,SNSと実際の違いには要注意です.

塔に登れば世界遺産である古いLvivの街並みを一望できます.

この国のことが、とても好きになった瞬間

私はベトナムの文化が好きです.まず,フレンドリーなところ.インターンシップの開始当初,オフィスとホテルの行き来で,特に友人をつくる機会もなく若干寂しくもありました.しかし,ホテルを少しローカルなところに変えたところ,スタッフと友人のようになりました."シャンプーがない","トイレットペーパーがない","タオルがない"とことあるごとにフロントに行き,Google翻訳を使わず,日本語と身振りで会話すれば,仲良くなれます.特にそうじのおばちゃんはホテルでも食堂でもオフィスビルでもフレンドリーで,"いくつだ?"とか"あの女の子たち狙っちゃいなよ"(笑)とかいってちょっかいを出してきます.たまに"もういいよ"と思うくらいに.会社の車のドライバーさんも,若い私が珍しいらしく,会話が絶えません.そしてなんといっても食文化.ベトナムは日本列島のように南北に長く,食文化も多様です.私が気に入ったのは,バインミー(ベトナム風サンドイッチ),バインセオ(ベトナム風お好み焼き)とベトナムコーヒー.朝起きると屋台でバインミーを買い,近くのカフェでベトナムコーヒーとともに朝食.業務が終了すると,晩御飯の食堂探しですが,たまに無性にバインセオが食べたくなります.晩御飯のあとは,ホテルの近くのカフェでまたベトナムコーヒーを飲みながら読書やネットサーフィン.これがベトナムの食文化に惚れ込んだわたしの食生活です.

バインセオ.お店によってソースと野菜が異なります.

ビザの取得が思うようにいかず,旅行どころか滞在自体も不安になりました.

  • 事前準備 : 渡航手配(VISA、保険、持ち物など)

私がこの留学で一番苦労したのはビザの取得だったかもしれません.(以下,査証情報は留学当時)
オーストリアは日本と二国間協定が結ばれており,日本人は無査証で最大6か月間滞在することができます.また,オーストリアはシェンゲン協定に加盟しており,入域後90日間まではシェンゲン協定加盟国間を自由に行き来することもできます.私の場合,滞在予定は7か月間なのでビザを取得する必要がありました.そのことは渡航前から知っていたので,取得するビザの種類を調べ,必要書類も全て用意し,現地の友人とともにビザ申請に行きました.ウィーンのビザ発行事務所に関しては良い話を聞きません.職員がドイツ語しか話せない(職員によりますが,話したがりません),必要書類が職員によって異なる,問い合わせメールの返信がない...など.だからこそ,書類もすべて用意し現地の友人と同行したのです.しかしながら,シェンゲン圏無査証滞在の期限が切れ,問い合わせにも"審査中なので待ってください"の返信のみ.ようやく書類が届いたと思ったら,”滞在許可は出せません”との文章.大学の職員の方々と相談して抗議書(こういった場合,不許可に対する反論の意思を示すことが必要なようです)を作成し,改めて書類を送り直したところ,最初の申請から4か月を過ぎ,やっと滞在許可証を手にすることができました.
ビザを得るのがこんなにも困難であるとは思いませんでした.一番予測しづらいのが,各職員の裁量でビザの発行基準が少し変わるところです.こういった不測の事態には,やはり現地の方の力を借りるのが賢明です(が,留学先大学の職員の方々も,なぜ私のビザ発行がうまくいかなかったのかわかりかねていました..).

貴重品は本当に肌身離さず,密着させる.

  • 生活 : 治安・安全

海外旅行,特にバックパッカースタイルの旅行では,貴重品の管理は命の安全管理の次に重要です.私は留学中の旅行では,欧州の各国をリュックひとつで移動していました.貴重品は,かさばらない腰巻ポーチにパスポートと財布を,コンパクトカメラはリュックの奥底にいれ,着替えを入れたナイロンバックで蓋をするようにしました.PCはケースに入れたものをリュックの背中側にしっかりとおさめました.季節が冬だったこともあり,脱着のしやすいジップ式の服で重ね着をして腰巻ポーチのセキュリティを高くします.欧州ではやはり我々は小柄に見えますので,重ね着は体を太く大きく見せる効果もあると思います,これは自己満足でもありますが(笑).弱そうだと目を付けられかねないので,筋トレもしていました.
アジアの場合は気温が高く,なかなか貴重品を服で隠せません.私は予備のお金をいれた靴下でサンダルを履いていました.物価水準を理解しておくことも必要だと思います.市場やタクシーで大金を見せかねないので(私はかつてベトナムで,桁を間違えてタクシーの運賃を払ってしまいました.相手はいちいち教えてくれはしません),必要なお金だけをポケットに入れ,予備のお金は靴下です.

留学前にやっておけばよかったこと

英語の勉強,とくにネイティブレベルの会話スピードに少しでも慣れておく.
日本のことを勉強し直す.高校のときの現代社会の教科書や,日本の事情を英訳した本を熟読する.日本文化に興味を持つ.けん玉,あやとり,折り紙.

留学を勧める・勧めない理由

留学を勧める:目指すものがあってそれに向けたアプローチが留学であろうという人.
留学を勧めない:今行く必要がない.とりあえずいってみたいという考え方の人は留学中にホームシックになる(そういう人を見ました)

これから留学へ行く人へのメッセージ

若いって素晴らしい.留学をして悔しい思いをして帰ってきても,あと何回でもチャレンジできる.あまり1,2年スパンの社会からの遅れだとかは気にしないほうがいいと思います.