留学大図鑑

今野凜

出身・在学高校:
秋田県立大曲高等学校
出身・在学校:
新潟大学
出身・在学学部学科:
自然科学研究科・生命・食料科学専攻
在籍企業・組織:

食糧問題解決に向けた有用微生物の探索

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)・農学・森林科学・水産・獣医・畜産
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • チェンマイ大学・土壌微生物学
  • タイ
  • チェンマイ
留学期間:
5か月
総費用:
500,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表プログラム」 700,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

 本留学は「人類が直面している食糧問題解決のための研究」を目的としている。深刻な食料問題が叫ばれている現在、人類の主要作物であるイネを作る稲作の持続的発展が求められている。そこで持続的農業の発展を目指し、中でもタイの重要な農業の一つである水稲栽培に着目した。水田土壌には窒素循環に関わる微生物が存在し、土壌の肥沃度の維持に大きな役割を果たしているとされるが、その詳細な生態については未だに不明な点が多い。水田土壌中からイネ生育を支える有用窒素固定微生物を探索し水田土壌の肥沃度を効率よく維持するための利用・管理を明らかにすることで、持続的農業の発展を目指した。活動としては、タイの主要稲作地チェンマイ県において水田土壌のサンプリングを行い、培養、窒素固定能測定を行った。選抜の結果、61株の有用窒素固定細菌を単離し、選抜をへて3株の最有用株を選抜することができた。選抜された株は生物資源として資源化まで行うことができたため実際の農業利用に向け一歩前進することができた。

留学の動機

 私の家業は麹菌の種菌を製造販売する会社で私は幼い頃から微生物の無限の可能性について興味を持っていた。中学生の時に訪れた発展途上国で、土壌劣化が進行し作物収穫率が低くなり厳しい生活を余儀なくされている現状を目の当たりにしたのを契機に、有用微生物を使った農業開発援助の可能性に思いをはせた。本研究は食糧問題に対する画期的な解決方法の一つであると考え、実現に向けた一歩として本留学を行いたいと思った。

成果

留学を通して、稲作に応用可能な有用微生物を発見することができた。実際の農業利用に向けての選抜試験なども行えた。また、研究中現地の農家の方とお話をする機会があり、その中で、農業とは微生物学一つを知っていても成立せず、もっと様々な要因が絡み合っているものだと知った。微生物を農業に活かすにはもっと多くの知識が必要であると強く感じ、今現場に出ていくことができたことは、大変有意義であった。

ついた力

積極 さらけ出し力

 言葉や文化の違いから理解が難しかった時、決まって私は、笑って相手が不快に思うことがないようごまかしてしまっていた。しかし、タイの友人と話しているとき、「あなたがイエスっていうときはノーってことよね!」と言われた。私が調和、穏便ということばかり気にしていて、実は相手に更に気を使わせ考えさせてしまっていたことに気付いた。思いやりとはつたえないことではなくきちんと向き合うことなのだと学んだ。

今後の展望

 目標である食糧問題を解決できる微生物のスペシャリスト、そしてその技術を世界に還元できるグローバルリーダーになりたい。その為に確かな知識と技術が必要であると思う。
以前は日本の微生物を対象に行っていた研究であったが、本留学での研究を基に、世界を対象にした研究を進めていく。

留学スケジュール

2016年
10月〜
2017年
2月

タイ(チェンマイ)

タイ、チェンマイ大学の農学部土壌微生物研究室で、持続的農業発展を目指して、稲作に利用可能な微生物の探索、選抜を行ってきた。また、タイをはじめとする東南アジアの農業事情を、農業組合の研修旅行や農業科学センターの見学を通して学んだ。机上の研究だけではなく、実際に世界の置かれた現状を見ること、知ることは大変貴重な経験であり、「農は実学である」ということを学ぶことができた。毎日の研究において、実験方法や、考察の仕方、サンプリングへの取り組み方などの違いを知り、以前よりもスピーディーに行動するようになった。真剣に研究に取り組みながら、ランチの時や放課後はみんな子どものように元気で、いつも笑顔で過ごすことができた。この留学を通して、どんなことでもきちんと自分で考え判断し、周りと共に進めていくことの大切さを学んだ。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

100,000 円

生活費:月額

300,000 円

項目:研究、フィールドワーク

100,000 円

タイの主要農作地チェンマイの、サンプリング圃場
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

100,000 円

生活費:月額

300,000 円

項目:研究、フィールドワーク

100,000 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

本留学でかけがえのない友人を得ることができた。彼女は研究室の席が隣だったこともありいつもたくさんおしゃべりをして、休みの日はよくチェンマイ観光に連れ出してくれた。初めての海外での生活が楽しかったと心の底から思えたのはこの子のおかげだ。その中でも一番心に残っている思い出が、友人の地元で行われたお祭りに参加させてもらったことだ。そのお祭りは10年に一度行われる村のお寺のお祭りで、村では最も重要な行事の一つであった。三日間夜通しで行われるお祭りは村中が家族のようにお互いをもてなしていて、その中に入れたことで本当の異文化交流ができたと思う。タイに生まれていたらこんな生活を送っていたのかと感じることができたこの経験で、将来海外で開発援助をしたいという目標を少し現実的に考えることができた。そんな貴重な経験をさせてくれた友人とその家族には感謝してもしきれない。














お祭りの中、友人の家族と一緒に僧侶にお経を読んでもらった。

現地に溶け込む力を

  • 語学力 : その他の言語

留学中、大学内では英語で意思疎通を図っていた。現地語はこんにちはとありがとうくらいしか話せない状態で留学がスタートした。最初は英語で意思疎通ができれば問題ないと思っていたが、ある日友人に教えてもらった簡単な言葉を町の屋台で使ってみた。そうするとお店の人はとても喜んでくれた。海外だから多少の壁は仕方がないと思っていたが、その国をリスペクトし、現地に溶け込む事で、壁なんて簡単に取り払っていけるもだと痛感した。留学のみならず異なった環境に行くときは、可能な限り相手を知る努力が必要である。まずは言葉を友人から習ったり自分で教材を買い勉強するなどし、知っておくことが大切であると思う。

これから留学へ行く人へのメッセージ

事前にできる勉強や下準備はしっかりやるべきです。あとは行けば自分が何とか頑張ってくれます。怖がらずにいろんなことに挑戦してみてください。