留学大図鑑

はらちゃん

出身・在学高校:
広島県立広島皆実高等学校
出身・在学校:
広島市立大学大学院
出身・在学学部学科:
情報科学研究科 創造科学専攻
在籍企業・組織:
富士電機株式会社 技術開発本部

ナノテクノロジーで医療に貢献

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • University of Southampton, ECS(Electronics and Computer Science), Nano Research Group
  • イギリス
  • サウサンプトン
留学期間:
5.5ヶ月
総費用:
1,000,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表プログラム」 1,000,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル<730> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

 近年のナノテクノロジーの発展は著しく,様々な分野に応用されている.私のバックグラウンドは情報科学及びマイクロテクノロジーを用いた機械の分野であるが,こちらもIoT(Internet of Things)という情報科学と機械工学の融合により新たに生み出された価値が世界中に影響を及ぼしている.本留学では,マイクロテクノロジーとナノテクノロジーを融合させ,新たな価値を創造するための基盤作りを目的として,英国大学ランキングTOP10内のサウサンプトン大学に留学し,ナノテクノロジーの基礎を修得すべく研究活動を行った.具体的には,シリコン製ナノワイヤ共振器の電気的及び量子的特性評価を行うことで,NEMS技術に関する知識を習得し,MEMSとNEMSの融合による異分野融合型デバイス開発を行うための基盤となる考え方を学んだ.
 また,日本語及び伝統文化を伝承すべく,日本人会(Japanese Society)に所属し,週一回の日本語教室及び月一回のカルチャー教室(将棋,折り紙,あやとり)を開催した.

留学の動機

留学を決めたきっかけは,この国際会議で全く自分が英語で議論できていないことを痛感したからである.当時,TOEICスコアは725であり,それなりに英語に自信はあったが,テストで良い点を採るのと実際に英語を使うことは別であることに気付かされた.自分はこの道を究めると決めていたため,最低限,自分の研究分野においては,英語によるディスカッション能力が必要であると考え,本留学を決意した.

成果

国際会議1件
国内会議1件
論文執筆1報
日本語・日本文化の伝承
専門分野の周辺技術に関する知識の習得

ついた力

主体性,挫折しても立ち直る心力

最初の2ヶ月間は自分の英語力に落胆し,人と話すことに恐怖を感じる日々を送っていたが,何のために留学をしたのかを思い出して,自分を鼓舞し,様々な人と議論する努力をした.同じ建屋の近所の研究グループに自分の研究を話したり,また他の研究グループがどのような研究を行っているのか聞いたりした.また,ケンブリッジ大学に出張し,ワークショップに参加することで,自分の研究分野の周辺技術に関する知識の習得も行った.

今後の展望

今後はSustainableな社会の実現を目指して,SiCを用いた機器を開発し,既存のインバータやセンサの消費電力の低減に努めていく.Think Globally Act Locallyを実践して,将来の多くの人々のために役に立つモノを開発したい.社内では,自らも研究を行いながら,Initiativeを発揮してチームを指揮するリーダーになる予定である.

留学スケジュール

2016年
8月?
2016年
12月

イギリス(サウサンプトン)

 サウサンプトン大学で研究活動を行った.毎朝のミーティングを含め,常に英語で議論をしながら研究に取り組んだ.オフィスはダイバーシティな環境(8国籍以上)で,様々な文化・経歴を持つ人々と交流をすることがきたのはとても良い経験だった.
 また,キリスト教についても勉強したいと思い,週3回Christian Unionの活動に参加し,Bible Discussionを行って知見を広めた.宗教というと,何だか胡散臭いというイメージがあったが,イギリス人にとってキリスト教は生活に浸透した欠かせない教訓のようなモノであることを知った.
 さらに,日本語及び伝統文化を伝承すべく,日本人会(Japanese Society)に所属し,週一回の日本語教室及び月一回のカルチャー教室(将棋,折り紙,あやとり)を開催した.

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

日本語教室の様子(毎回参加者70名前後)
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学前後での、自分の変化

僕は研究に関する議論を毎日することで,語学に対して少し見方が変わった.留学前は,帰国後に入社した会社でも即戦力として海外に派遣してもらえるように,英語の発祥であるイギリスで流暢な英語を身に着けようと思っていた.留学中は様々な国籍の人と研究に関する議論を行った.約5ヵ月半ほどイギリスに滞在したが,同じ研究グループのサウジアラビア人の英語は最後まで聞き取れなかった.つまり,相手に理解してもらうことと英語を流暢に話すことは違うということに気付いた.British Englishが世界標準ではないし,どの国の人々とも研究に関する議論ができるように可能な限り訛りをなくしていくこと,英語が苦手な人にゆっくりはっきり発音してあげることの重要性を認識した.英語を流暢に話したいという気持ちは,ただの自己顕示欲にしか過ぎず,人として当たり前だが,相手(聞き手)を思いやることが真のコミュニケーション能力であると実感した.

ポーランド人と勉強中

この人生を何に捧ぐのか

  • 帰国後の進路 : 就職(企業)

私は,留学前に就職先が決定していたので,大学院を卒業後そのまま就職した.しかし,この4月に就職をする前に,その企業で本当に自分のやりたいことができるのか,もう一度考えてた.トビタテに採用されたことは,就職活動には非常に有利で,大企業から内定を頂いた(ちなみに,重電4社と呼ばれる企業の1つ).しかし,大企業で働くことがゴールになっていないか?大企業で働いて,お給料をたくさんもらって~といろいろ夢は膨らむが,それって自己中ではないのか?私がトビタテで学んだことはそんなことじゃないはずだ.少なくとも私は持続的な社会の実現を目指して,研究開発に勤しむ(Think Globally Act Locally:船橋さんの言葉)ことを実践するという明確な目的があり,最終的に入社を決意した(この3月まで悩んでいた).この世界を後世にどのように残していくのか,どうしたらより多くの人々に良い影響を与えることができるのか,目先の利益ばかり追って,自分を見失わないように,これからも精進したい.

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学中は,いろんなことに気付き,やりたいことが変わったり,現在の自分の専門分野に疑問を感じるかもしれません.そんなときこそ,惰性で生きてほしくないです.不安になったり,しんどくなったりしますが,考えることを諦めないで自分の軸は何なのかを探求することが,次の道を切り開く第一歩です.ぜび,留学を楽しんで,苦しんで,充実したものにしてください.