留学大図鑑

阿部 桃子

出身・在学高校:
宮城県立古川黎明高等学校
出身・在学校:
東北大学
出身・在学学部学科:
文学部人文社会学科美学・西洋美術史専修
在籍企業・組織:
石巻市職員 学芸員

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海の都に学ぶ!アートプロジェクト

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)・人類学・言語学・歴史学・社会学・国際文化
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ヴェネツィアカ・フォスカリ大学
  • イタリア
  • ヴェネツィア
留学期間:
10か月
総費用:
1,900,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表プログラム」 1,670,000円
  • 大学独自のもの 300,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
イタリア語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

(前期)交換留学先のカ・フォスカリ大学とVenice International Universityの二校に通う。授業は週10コマ(内訳イタリア語6、美術史2、アートマネジメント2)。イタリア語の授業は中級コース。イタリア語の授業以外は英語で受講。美術史は日本の大学における専攻科目でありその専門性をみにつけるため、またアートマネジメントは将来学芸員になるのに必要な能力と考えたため受講した。
(冬休み)Veneto Experienceに参加(実践活動として)ヴェネツィア出身の建築家カルロ・スカルパ作品のフィールドワークでマサチューセッツ工科大学の先生が毎年ヴェネツィアで行っている。
(後期)カ・フォスカリ大学での授業(イタリア語4コマと美術史2コマ)と卒論研究として、画家ジャンバッティスタ・ティエポロの絵画の研究を行った。

留学の動機

震災によって、思い出の場所も人と人のつながりも失われ、記憶のよすがとなるものがなくなってしまうことに危機感を抱いていた。そのころ訪れた瀬戸内国際芸術祭が一つの啓示となり、芸術の力で町おこしができることを知った。水とつきあいつづけた街、かつ芸術の栄えた街ヴェネツィアに学び、被災地でも場所と人とを、そして人と人とをつなげるようなアートプロジェクトを起こしたいと考えるようになった。

成果

自身の目でたくさんのものを見た。多くの美術館・博物館で専攻の美術作品を実際に見ることができたということはもちろんのこと、イタリア人の暮らし方や街が日々移り変わっていく様子、授業風景などただ旅行しているだけでは目にすることのできないものを目にすることだできた。

ついた力

正解のない問いに挑戦する力

日本の授業においては常に正解があった。博物館を見ていても、作品そのものより、キャプションをみて先に正解を知ろうとしてしまう。だが、大学での授業において、またはイタリアの友人たちとの間において求められるのは客観的な正解ではなく、私自身の意見だった。

今後の展望

今年の4月から、石巻市で学芸員として働くことになる。石巻市では津波による被害を受けた文化センターの再建、および来年度には芸術祭を計画している。留学を終えて、夢を叶えるスタートラインにたつことができた。これからは芸術と人とをそして人と人とをつなぐことのできるよう、力を尽くしたいと思う。

留学スケジュール

2015年
9月〜
2016年
6月

イタリア(ヴェネツィア)

(前期)交換留学先のカ・フォスカリ大学とVenice International Universityの二校に通う。授業は週10コマ(内訳イタリア語6、美術史2、アートマネジメント2)。イタリア語の授業は中級コース。イタリア語の授業以外は英語で受講。美術史は日本の大学における専攻科目でありその専門性をみにつけるため、またアートマネジメントは将来学芸員になるのに必要な能力と考えたため受講した。
(冬休み)Veneto Experienceに参加(実践活動として)ヴェネツィア出身の建築家カルロ・スカルパ作品のフィールドワークでマサチューセッツ工科大学の先生が毎年ヴェネツィアで行っている。
(後期)カ・フォスカリ大学での授業(イタリア語4コマと美術史2コマ)と卒論研究として、画家ジャンバッティスタ・ティエポロの絵画の研究を行った。

費用詳細

学費:納入総額

700,000 円

住居費:月額

40,000 円

生活費:月額

60,000 円

項目:留学準備・渡航費

200,000 円

カ・フォスカリ大学生たちと交流
カルロ・スカルパの代表作、ブリオン家の墓

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

クリスマス会にて

ルームメイトたちには本当におせわになった。キッチンのない寮での暮らしに文句ばかり言っていたところ、イタリア人の友人が、自分のアパートの空きが出るときに私を招待してくれた。それからは、クリスマスに実家に招待してくれたり、プレゼンテーション前夜に一緒に徹夜で練習につきあってもらったり、毎日イタリア語の練習につきああってもらった。「なんでそんなに優しくしてくれるの?」と尋ねると、「友達だから」という明瞭な答えが返ってきた。利害関係や計算ではない温かい友情を感じた。

イタリア語学習

  • 語学力 : その他の言語

イタリア人は英語を話さない人もいるので、イタリア留学の際にはイタリア語は話せたほうがいい。街の人や旅先であった人と話せると世界が広がったりする。とはいえ、日本においてあまりイタリア語の教材は充実しているとはいえない。留学開始時点ではそれほど話せなくても問題ないと思う。ただし、文法知識は身に着けていったほうがいい。イタリアに渡ってから、まずはイタリア人の友人を作る。できれば、日本語を話せる子とあまり話せない子のどちらもいたほうがよい。初めは日本語を話せる子に質問をして、だんだんと日本語の話せない子とも話せるように。最初から日本語を話せないこと話すのは会話が続かず、自分の間違ったイタリア語を指摘されてもわからないかもしれない。できるだけ友人には、間違ったらすぐ指摘してほしいと頼んでおく。留学開始から半年くらいで自分のいいたいことがいえるようになると思う。

留学前にやっておけばよかったこと

自分の行く国の歴史や文化について、もっと調べておけばよかった。西洋美術史を専攻としているため、ある程度の歴史・文化は知っているつもりでいたが、現地についてから自分の知識がいかに少ないか気づいた。インターネットや現地の本でも知ることはできるが、日本にいるうちに図書館に通って知識を持っていたら、もっと有意義な留学になったと思う。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学というと大きな壁が立ちはだかっているように感じるかもしれませんが、留学を終えてふりかえってみると私はゆるやかな坂を上って下りてきたような感じがします。一つ一つのステップは思っているほど高くないはず。その小さなステップを重ねていけば、どんなに大きな障害でも乗り越えることができると思います。みなさんが留学において素敵な軌跡を描けますようお祈りしております。