留学大図鑑

丸岡陽

出身・在学高校:
香川高等専門学校
出身・在学校:
長岡技術科学大学大学院
出身・在学学部学科:
環境社会基盤工学専攻
在籍企業・組織:
都市計画研究室

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ドイツの地方大学で学ぶGIS分析

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)・建築・土木・都市環境
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ダルムシュタット工科大学 建設・環境専攻 測地学講座 土地管理研究グループ
  • ドイツ
  • ダルムシュタット
留学期間:
2か月
総費用:
520,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表プログラム」 520,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル

留学内容

新潟県長岡市の地域人材コース生として、現地大学の研究室に所属し、①留学先(ダルムシュット市)と日本の地方都市をGIS(地理情報システム)ソフトウェアで比較・分析する研究と、②日本の土地利用制度(特に工業に関するもの)をドイツの人々に紹介する研究の2つに主に携わった。
また、実践活動として、留学先並びに周辺の9都市の土地利用をフィールドワークし、実際に自分の目で見て、足で歩いて、聴覚・嗅覚その他の感覚で感じ取った。また、知り合った現地の人々に居住地に関するアンケート調査を実施し、日本人のデータと比較・考察した。

留学の動機

私の出身は徳島県三好市であり、高専は香川県高松市、大学は新潟県長岡市と、これまで地方都市を転々としてきた。さらに22歳の時に日本一周をした経験から、日本中の地方がどこも疲弊しきっており、活性化を目指していることを知った。そこで知り尽くした日本ではなく、海外に地方都市を活性化させるためのヒントを求め、ドイツ留学を敢行した。

成果

現地大学とのコネクションを確立し、博士課程修了後に在籍する選択肢の一つを手に入れた。また、GISソフトウェアで海外の都市を分析する手法を学んだことにより、日本にいながら国外の状況を観察することが可能となった。
さらにドイツの土地利用制度の基礎を学んだ。留学後のインターンシップでは長岡市役所の職員とともに、長岡市の強みと弱み、活性化の糸口を議論した。

ついた力

①繋がる力、②母国語ではないコミュ力

①: 数少ない情報を基に飛び込んで、知らない人を「知り合い」や「仲間」に変えていく力。留学先は自分で調べて開拓したし、留学先でもサークル活動等に積極的に参加し、多くの人と繋がった。
②: 一切の躊躇いを捨てて、紙とペン、スマホ、電子辞書といったあらゆるツールを使って専門分野について議論する力。英語もドイツ語もできない自分が意思疎通できたのは語学以外のツールを使い倒したためである。

今後の展望

現在在籍している大学の博士後期課程に進む。本留学を経て得た繋がり(留学先の研究室と、長岡市役所)を活かして、まずは大学院修了までに長岡市に貢献するための企画提案を続ける。大学院修了後は、留学先に戻ることも含めて、地方都市について研究する環境を構築し、地方都市のお医者さんを目指す。

留学スケジュール

2016年
10月〜
2016年
11月

ドイツ(ダルムシュタット)

ダルムシュタット工科大学の土地利用に関する研究グループに所属し、①留学先(ダルムシュット市)と日本の地方都市をGIS(地理情報システム)ソフトウェアで比較・分析する研究と、②日本の土地利用制度(特に工業に関するもの)をドイツの人々に紹介する研究の2つに主に携わった。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

ダルムシュタットの中心広場

スペシャルエピソード

留学中にやってしまった、私の失敗談

帰国時には大好きになっていたアパート

留学すれば語学力は自然と身につくと思い込んでいた話。
出発前日にパッキングして、出発当日に寝坊して、ギリギリで飛行機に滑り込んだまではよかった。いざドイツについてみたら、想像以上に情報は言語で与えられていた。アパートの大家さんに電話を掛けるという最初のミッションも、相手の質問に適当にYESと答えていたら案の定大失敗し、英語でめっちゃ怒られた(何を言われていたのかすら聞き取れなかった)。
「現地で生活すればいやでも現地語を覚える」なんていうのは神話であり、現地語抜きで現地で生活するのは単純なストレスの連続だ。それが嫌だから本気になって勉強するのであって、「気持ちよく自然に現地語を覚える」なんてありえない。

いかに知らない言語でコミュるか:必要なのは技術ではなく気持ち

  • 語学力 : その他の言語

就活時にコミュ力といえば、アルバイトなどで身につける技術だと認識しているが、自分が知らない言語が母国語の国に行くと、コミュ力とは伝えたいという気持ちがいかに折れにくいか、という力である。10個単語を並べて1個にヒットすれば大当たり、といった感覚である。今の時代、10個の単語は辞書でも何でも調べれば出てくるので、問題は10個を並べ続け、意思疎通ができたときに心から感謝する精神力である。
日本のコミュ力と同じように考えていた私は、留学直後に誰にも話しかけることができなかった。今にして思えば本当にもったいないことをした。肌の色も服装も雰囲気も明らかに海外から来た人間に、現地の人々はネイティブなんて期待していない(もちろんドイツ語で喋れば喜んでくれるが)。

留学前にやっておけばよかったこと

ドイツ語や英語に限らず、母国語が違う人間と数時間以上かけて議論する経験。数分で終わるコミュニケーションならば授業などでも経験するが、それは息継ぎをしない短距離の水泳のようなもので、本当に必要なものは、長い時間一緒にいてもストレスなく意思疎通するための心構えであり、いわば息継ぎの方法である。

留学を勧める・勧めない理由

就活で必要とされるようなコミュ力が高いと周りから評価されても、海外に行ってそれが使えるかどうかは別問題である。そういう人はぜひ上記のような経験を国内でやってみることを勧める。それが試験紙になる。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学で得るべきものは、留学中に完結する成果である必要はない。私の場合は、博士後期課程まで進み、将来は大学教員になりたいと考えているため、留学も途中から「コネづくり」に重きを置くようにした。目の前の留学経験にだけとらわれず、人生という長いスパンで考え、焦らずに、この留学をマイルストーンの一つにしてほしい。