留学大図鑑

直井 麻里奈

出身・在学高校:
茗溪学園高等学校
出身・在学校:
帯広畜産大学
出身・在学学部学科:
畜産学部共同獣医学課程
在籍企業・組織:

獣医学を通して感染症予防について学ぶ

留学テーマ・分野:
海外ボランティア・研究留学
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • Australia Zoo Wildlife Hospital、La Veterinary Hospital、Tufts University Cumming School of Veterinary Medicine
  • ガーナ・アメリカ合衆国・オーストラリア
留学期間:
10ヶ月
総費用:
2,000,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表プログラム」 1,200,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEIC910点> 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

自分が思い描いていた”グローバルに活躍できる公衆衛生獣医師像”を目指し、3つの柱となる目的を立てて3カ国を巡った。1つ目が一般的な英語力に加えて医療英語の向上、2つ目が獣医師としての実践的な診療技術や防疫関連技術の取得、3つ目が最先端の研究室にて、実験操作技術の向上と疫学調査のノウハウを学ぶことだった。3カ国とも英語を日常的に使う国だったので、1つ目の目標は自然とクリアできたが、まだまだ力不足なので今後も取り組み続けたい。2つ目の目的に関してはオーストラリアの野生動物病院、およびガーナの動物病院にて取り組んだ。常に獣医師や動物看護師について、診療に携わるうちに沢山の学びがあったし、海外伝染病や防疫に関しての理解を深めることができた。3つ目の目的に関しては、Tufts University Cummings School of Veterinary MedicineのDr. Runstadlerの研究室に所属させてもらい、鳥類のウイルスに関する研究を通して取り組んだ。自分自身で実験計画を立て、必要な材料を揃え、何度も実験に取り組むうちに技術が向上したのは勿論、ラボメンバーの研究に対する熱意に触れて非常に良い刺激をもらえた。疫学調査に関しては情報の入れ違いがあり残念ながら参加できなかったのだが、次回の参加枠を確保してもらっているのでそこで達成できれば、と思っている。

留学の動機

ハーフなのに英語力がそんなに高くなく、海外の人とコミニュケーションを取るのが苦手というコンプレックスがずっとあったのでいつかは留学したいと思っていた。
学部5年生になり就活を意識し始めた時に、ぼんやりと公衆衛生獣医師になりたい気がするけれど断言できない…という状況で就活に突入することへの不安が芽生え始めた。
2つの悩みを留学通じて解決できないか、と考えたことが、トビタテ応募のきっかけ。

成果

誕生日に祖母と愛猫が他界し心が折れかけたのだが、”友人からの激励を受け、大切な人達と過ごせるはずだった時間を留学にあてたのだから絶対に有意義なものにしなくては”と、一層がむしゃらに仕事に打ち込めるようになった。結果、自身の発案したテーマで、誰も知り合いのいなかった国で大学間の共同研究を結べた。誠実に仕事と向き合い人脈をつなげていくことで新しい大きな流れを生んでいく過程を一から経験できた。

ついた力

洞察力

留学中、言葉の壁を乗り越えて職場の輪に入る一番の近道が、周囲に目を光らせて常に心配りをすることだったと思う。帰国した今も留学中の心構えをキープして、どんな時でも変化を受け入れ新しい環境に飛び込む勇気を持ち、チャンスを逃さない観察眼を大事にしたい。

今後の展望

ガーナやアメリカでの経験を経て私は、研究を介して社会問題を解決するやりがいを学んだ。同時に、研究を行う際には問題に直面している現場の人達の声を聞くことが非常に大切ではないかと考えるようになった。留学前には公衆衛生獣医師になりたいという気持ちがあったが、今は研究職に就きたいと考えている、

留学スケジュール

2018年
10月?
2018年
12月

オーストラリア(サンシャインコースト)

語学学校での語学学習の後、動物園に付属している野生動物病院にて学生インターンとして2週間勤務した。病院では野生動物診療の方に携わ理、診療台や診療器具の清掃、薬の準備などの雑務から、麻酔管理・安楽殺・血液検査・手術の助手など、診療補助全般を行った。また、診療の前後や休憩時間には院内にある書庫で蔵書を元に、課された課題を作成した。2週間という短い期間ではあったが、プロの野生動物専門獣医師からマンツーマンで患畜や治療法についてのレクチャーを受けられる環境は日本の大学でなかったので、大変勉強になったしたくさんの良い影響を受けた。積極的に質問したり手を動かすように心がけていたため、様々な貴重なお話や機会を提供して頂けた。動物のリリースやウミガメの捕獲・治療の甲斐無く死んでしまったコアラやオウムなど様々な動物の解剖も行わせてもらった。

費用詳細

学費:納入総額

384,000 円

住居費:月額

260,000 円

生活費:月額

- 円

項目:VISA・航空券代

125,000 円

病院入口にあるシンボル。
費用詳細

学費:納入総額

384,000 円

住居費:月額

260,000 円

生活費:月額

- 円

項目:VISA・航空券代

125,000 円

2019年
1月?
2019年
4月

ガーナ(アクラ)

病院では毎日8:30から17:00頃まで、診療の補佐を行っていた。ガーナでよく見られる疾病について実際の症例を間近に見て、病変を確認することができた。教科書でしか見たことのない疾病が多く発生しており、日本で見られない感染症に関する知識が深まった。また、注射や輸液などの基本的な手技を日常的に行わせてもらい、技術を磨くことができた。病院外でも院長先生などを通してお願いし、様々な施設見学(野口英世記念研究施設や養豚場、養鶏場、牧場、畜産研究所など)をさせて頂いた。実際に現場に出てみることで、そこで何が問題になっているのか情報を得ることができたし、現場の声を元に研究テーマの発想を得ることができた。最終的にガーナ大学付属野口英世記念研究施設と、帯広畜産大学とで共同研究の提携を結ぶところまで話を進めた。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

586,500 円

生活費:月額

- 円

項目:VISA・航空券代

200,000 円

犬とヤギがメインの動物病院でした。注射怖いパグ
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

586,500 円

生活費:月額

- 円

項目:VISA・航空券代

200,000 円

2019年
4月?
2019年
7月

アメリカ合衆国(グラフトン)

共同研究先である、Tufts大学に所属するDr.Runstadlerのラボにて活動していた。野外サンプルからとれた鳥インフルエンザウイルスの探索・解析・増幅の手伝いに平行して、個人の研究テーマとして鳥ボルナウイルスのPCRサーベイランスに用いる当研究室独自のプロトコールの開発を行っていた。鳥ボルナウイルスは参考文献も少なく、研究室内でも過去に取り扱ったことのない病原体だったため難題だったが、予算を気にせず自由に研究を行わせて頂き、学部生としては大変贅沢な環境で経験を積むことが出来た。最終的に全ての実験を成功させることは叶わなかったのだが、全プロトコールの完成まで後一歩というところでラボメンバーに引き継ぐことが出来た。滞在中に私の日本のラボとスカイプをするなど、両研究室間の関係を改めて強固にすることが出来たと同時に、自身にとっても今後提携していける貴重な人脈を築くことが出来た。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

300,000 円

生活費:月額

120,000 円

項目:交通費

120,000 円

ボストンから毎日電車で通っていました。綺麗!
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

300,000 円

生活費:月額

120,000 円

項目:交通費

120,000 円

スペシャルエピソード

留学で確信した、“私はこれを目指す!”

日本出発前は公衆衛生獣医師になりたいと考えていたけれど、本当にそれでやりたいのか正直確信が持てない部分があったので、実はひっそりと進路探しも兼ねた留学だった(ちなみに希望する進路としては、公衆衛生分野(公務員)>>>臨床系>研究職、という順番だった)。
ところが、留学中にすっかり研究にはまってしまった。データが出ないと報われなくて辛いし、ディスカッションでボコボコにされたりするけれど、それを差し引いても楽しめている自分を発見した。知識が増えたこともさながら英語のリミッターが大幅に解除されて取っつきやすくなったこともあるし、何より留学中に出会った研究者達がみんな刺激的でポジティブで、大きく影響を受けたのだと思う。
留学前はマイナスイメージばかりで考えていなかったけれど、自分の”好き”"興味がある”を追求できる研究職を目指して頑張りたい。

お世話になった研究棟

騒音事情

  • 住まい探し : シェアハウス

オーストラリアでは自分の部屋があったのですが、ガーナでの4ヶ月間、またアメリカでの最初の1ヶ月間はシェアルームをしていました。
どこの国でも非常に感じたのが、騒音!!夜でもガンガンに音楽かかってたり、車がかっ飛ばしてたり、叫び声や花火の音がしたり、ガーナでは犬や鶏が放し飼いだったので鳴き声もして、慣れるまで睡眠不足で大変でした…。
日本は音への配慮がすごくされていて、とても静かなんだなぁと思い知らされました。正直慣れるしかないですが、ノイズキャンセラー付きのヘッドホンとか準備しとくと良いかもしれないです。

バイトに明け暮れた日々…

  • 費用 : 費用準備

3カ国巡る計画だったため、初期投資も渡航費もかなりの額になりました…。航空券やホームステイ先などに前払いの料金を払わなくてはいけなかったので、渡航前の1年間はひたすらアルバイトをしてその費用を貯金していました。今振り返ると、勉強と両立しきれず成績を落としてしまったので、他の奨学金との併用など試みるべきだったなぁと非常に後悔しています。当時の私は情報を見逃してしまっていたのですが、ネットとか学校の掲示板とかチェックしたら、実は色々とありますよ…!

これから留学へ行く人へのメッセージ

私の場合は留学期間中に将来やりたいことが見つけられたので、行けて本当によかったです!留学前は考えていなかった進路だったので、行かずに日本でふわふわと就活してた自分を想像するとちょっとゾッとします。やりたいことがあるけれど留学しようか悩んでいる方は、ぜひチャレンジして欲しいです。辛いことも沢山あるだろうけど、それをきっかけに新しい道が開けるかもしれません。