留学大図鑑

AKIRA

出身・在学高校:
巣鴨高校
出身・在学校:
筑波大学
出身・在学学部学科:
医学群医学類
在籍企業・組織:

小児心臓外科の最先端を学ぶ

留学テーマ・分野:
専門留学(スポーツ、芸術、調理、技術等)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • The Hospital for Sick Children
  • カナダ
  • トロント
留学期間:
2018/4/30~2018/6/29
総費用:
570,000円 ・ 奨学金あり
  • 大学独自のもの 160,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEFL iBT 104> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

先天性小児心疾患はその形態が複雑であるがゆえに、個々の症例は同じものとしてない。ゆえに多くの外科医がその治療戦略に頭を悩ませている。そして北米諸国に比べ日本では症例数は各病院に分散し、大規模な施設に集めることができていないことが治療戦略の発展を妨げている要因でもある。よって私は世界有数の大規模な小児病院であるThe Hospital for Sick Childrenの小児心臓外科チームで世界の手術技術、研究がいかなるものか、そして一つの大規模な施設で集中的に症例を集めるシステムはどのように成り立っているのかを学びに行くこととした。同病院ではカンファレンスの参加、手術見学、研究活動を行った。私は特にDecision-makingに重きを置いており、症例に対してどのような根拠で手術方法を選択し、実際に手術現場でどういう手技を駆使しているか詳細に観察した。また、よりよい手術結果を出すためのチームの取り組み方、膨大な症例数をどのように集めているかについても知見を得ることができた。そして何より世界で活躍する外科医の自身がもつ最高の結果を出すために実践している哲学についても話しを聞くことができ、私の心に響いた体験となった。

留学の動機

私の留学動機を作った人物に小学生からの親友がいる。彼はその当時心臓手術を受け、小学生にして身体的ハンディキャップを負ったのだが、私にとっては子供ながら、たまらなく不公平に思えた。あのときの強い感情が私に医師になる志を与え、小児心臓という分野での留学につながっている。

成果

トロント小児病院の小児心臓外科チームに所属し、日々世界トップクラスの手術と研究を学んだ。膨大な症例数に対する治療戦略を学ぶ上で、手術技術の高さもさることながら、外科医以外の他職種との見事な連携にチーム医療の重要性を痛感する毎日であった。また、世界で活躍する外科医が最高の結果を残すべくどのような哲学を以って日々の現場に臨んでいるかを知り、将来自分が現場に立つうえで目標とすべき最高のモデルを発見した。

ついた力

アンテナ力

医療現場においては特にコミュニケーションが重要である。なぜなら時として緊急の症例が入り、それをチームで迅速に対応しなければならないからである。そのようなときに自分が注意深く周囲の状況を観察し、会話に耳を澄ませ、次に何が起こるか考え、アンテナを高く張っていなければすぐに取り残されてしまう。また、留学中にはめったにないチャンスがあることもあり、いつでも情報をキャッチできる状態にしておくべきである。

今後の展望

小児心臓外科という分野は未知のことがまだまだ多い。私が一人前の執刀医となるまでに非常に長い時間を要し、困難な道であることは明らかであるが、その道を進むことにためらいはない。私に重要なメンタリティーを教えてくれた外科医、フェロー、レジデントにもう一度会うためにもいつか再びThe Hospital for Sick Childrenを訪れ、今度は一人の外科医としてともに仕事をしたい。

留学スケジュール

2018年
4月〜
2018年
6月

カナダ(トロント)

9週間トロント小児病院の心臓血管外科チームで過ごし、症例検討のカンファレンスに参加し、個々の症例に対する治療戦略を学んだ。また一日3~4件の手術に立ち会い、術中にはノートを取り、術者がどう操作したか観察した。研究活動に参加することができ、最新の知見についても議論を交わすことができ、非常に有意義な時間であった。今回の留学を通して、小児心臓外科の難しさを肌で感じるとともに、よりその分野に邁進してみたいという気持ちにさせられた。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

150,000 円

生活費:月額

100,000 円

項目:航空券、保険等

310,000 円

心臓外科のフェロー、レジデントたちとの一枚
研究室での活動
手術中に取っていたノート
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

150,000 円

生活費:月額

100,000 円

項目:航空券、保険等

310,000 円

スペシャルエピソード

日本のことが、とても好きになった瞬間

トロントは人種、文化、性、どれも多様な町ですが、当然食も多様です。中華、イタリアン、中東、ロシアと世界各国の料理がトロントで味わえます。私はやはり日本人であるから寿司が恋しくなるわけですが、トロントは寿司屋も非常に多いのです。しかしクオリティーはというとよく言えばその土地に”適応した形”をとっています。非常に日本の寿司とはかけ離れた寿司屋がトロント中にあるのです。経営している人は中国人か韓国人で日本語は話しません。机を動かすときだけ”よいしょ”と言っていたのが印象的です。もちろん彼らなりに作ったものを否定するつもりはありませんが、日本の寿司で育ち、日本の寿司に慣れてきた私にとっては常に寿司は食べたいもの第一位でした。帰国後言うまでもなく最初に寿司屋に行きました。

トロント流の寿司

人との距離感には要注意

  • 周囲の説得 : 先生

トロントに来て一週間のことであった。初日に病院の案内をしてくれた人物から当直室に呼び出された。当直室に行くと彼はもともと距離感の近い人であり、彼の国民性がそうさせているのであろうと考えていたのだが、どうやら違った。いわゆるLGBTの人であったのだが、ありがたくも(?)私のことを好いてくれたようだった。私はLGBTだからという理由で人を差別することはしないが、私自身はLGBTではないので彼とのスタンスにdiscrepancyがあった。その場では彼の人間性を尊重してるということを伝えたうえで、丁重に断ったので、その後は良い距離感で過ごすことができた。自分のスタンスをはっきりさせること、そしてどういう断り方をしたらよい距離感を保てるか学んだ体験であった。

これから留学へ行く人へのメッセージ

これから留学に行く人たちは様々な準備に追われていることでしょう。不確実な部分も多い中で不安があるでしょうが、これ以上はないというくらいできるかぎりの準備をしてください。そうすれば仮に失敗したとしても自分の中で納得できると思います。世界の外科医も最高の準備をすることが、いつもベストを尽くすことがプロだと言っていました。