留学大図鑑

勅使河原佳野

出身・在学高校:
栃木県立足利女子高等学校
出身・在学校:
東京外国語大学
出身・在学学部学科:
国際社会学部アラビア語専攻
在籍企業・組織:

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国際協力の世界で活躍できるアラビストへ

留学テーマ・分野:
語学留学・アラビア語
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ビルゼイト大学(Palestine and Arab Studies)/Ali Baba International Center/Yarmouk Al-Baqaa Club
  • パレスチナ自治政府・ヨルダン
  • ラマッラー・エルサレム・アンマン
留学期間:
1年間
総費用:
1,960,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表プログラム」 1,960,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
アラビア語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

パレスチナとヨルダンに半年ずつ留学していました。

【留学のテーマ】
「国際協力の世界で活躍できるアラビストを目指して」

【具体的な内容】
☆パレスチナ
ビルゼイト大学のPalestine and Arabic Studiesという留学生用のコースに在籍し、アラビア語(文語・口語パレスチナ方言)とパレスチナ問題について勉強した。

☆ヨルダン
・語学学校で引き続きアラビア語
・パレスチナ難民キャンプでのボランティア
・シリア・イラク難民調査に同行し通訳ボランティア


留学の動機

大学でアラビア語を専攻していて、自分の語学力を磨くためにアラビア語圏へ留学することは前々から考えていました。中東には紛争やそれに伴う課題が多く存在し、海外からの支援が多く入っています。日本も政府やNGO等がその支援に関わっていて、自身もこのような国際協力の分野で仕事をしたいと思っていたため「現地は実際どうなっているのか」「実際にどのような支援が行われているのか」を知りたいと思い留学しました。

成果

アラビア語を勉強したいと思ったときからの目標である「現地人と現地の言葉でコミュニケーションを取り理解すること」の大きな一歩になった留学でした。ずっと勉強していたアラビア語を実際に使うことで、どのようにして世の中の役に立てるのか、そのヒントを得ることができました。座学だけでなく、日々五感を使って新しいことを吸収し、異なる価値観に触れることで自分の内面的な幅が広くなったと実感しています。

ついた力

物事を立体として見る力

立場の違う人たちがそれぞれの利益を巡って争っている、それを日常的に目にする環境にいました。それぞれが語る“事実”が違ったので、一つの視点から一面的にその事実を判断するのではなく、いろんな立場の人の話を聞き、違和感を感じた時はそれを明らかにしながら立体的に把握するように心がけていました。

今後の展望

留学中に出会った「セーフティーネットから外れてしまった人々」にまで寄り添える人間になりたいです。自分の武器であるアラビア語や中東地域への理解を用いて活動ができれば、と思っています。そのネットをつくる大きな機関が何をやっているかを知らないといけないので、具体的には国際機関で働くことを目指しています。そのための道を模索中です。

留学スケジュール

2016年
8月〜
2017年
1月

パレスチナ自治政府(ラマッラー)

ビルゼイト大学にて留学生用のコースに在籍し、アラビア語(文語・口語)とパレスチナ問題の3科目を履修。文語は既習であったが、口語は勉強したことがなかったので、大学で基本的な文法や語彙を徹底的に習得した。大学内では多くのパレスチナ人学生と仲良くなり、直接のコミュニケーションを通して自身の語学力の向上を速めることができた。パレスチナ問題の授業では、英語の専門的な授業に着いていくのに最初は必死だったが、諦めずに予習や課題をこなし段々と適用できるようになった。パレスチナ人の教授が自分の人生の一部としてパレスチナ問題を語ることや、異なるバックグラウンドを持つ留学生同士での議論を通して物事を多角的に見る力が付いた。このように留学の初期にまとまった量のインプットができたことで、その後の留学生活でアウトプットする機会を増やし、留学生活の質を大きく向上させることにつながった。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

ビルゼイト大学のキャンパス内にて
留学中は難民キャンプや入植地、分離壁にも足を運んだ
パレスチナ料理マクルーベ(野菜や肉が入った炊き込みご飯)
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2017年
2月〜
2017年
5月

ヨルダン(アンマン)

語学学校で引き続き勉強を続けつつ、日本人の調査での通訳のお手伝い等でアウトプットの機会があった。例えば難民として厳しい生活を送る彼らが訴える強いメッセージを、なるべくそのままの形で伝えること、それにはアラビア語だけでなく日本語の語彙力が必要であったし、また背景知識としてそれぞれの難民が抱える問題やその背景を勉強することも必要とされた。調査中は私がアラビア語を理解すると分かった途端に表情を和らげてくれたり、訳しきれないほどのメッセージをアラビア語で訴えてきたりと「アラビア語ができることの意味」を感じることができた。なによりそれまで、言葉では知っていても会うことのなかった“難民”である彼らと直接コミュニケーションを取れたこと、これは日本にいてはできなかった経験である。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

「難民」との出会い

ヨルダン・アンマンにて、シリア難民の調査のためにやってきた日本人学生たちとシリア難民家庭を訪問したときのこと。これが私にとって初めて「難民」という人々に会う機会だった。

「難民」と一口に言うけど、家族によって状況は様々。狭くて日当たりの弱い「こんなところに住めるのか」と思ってしまうような家に住む家族から、ソファがあって薄型テレビがあって、テレビで見る難民のイメージとはかけ離れた、綺麗な家に住んでいる家族まで。この差をもたらすのは家族構成、および「稼ぎ手がいる/いない」「国外から仕送りをしてくれる知人がいるか」等である。夫が怪我・病気で仕事ができず、収入が国連からのフードクーポンだけ、という家族も。(続)

訪問した家庭でのおもてなし

「子どもは私たちの未来だもの」

調査内容の一つに「一番気がかりなことは何か」と問いかける質問があった。選択肢は「経済状況」「シリアに残してきた家族」「就労」「就学」「健康状態」「シリアの情勢」「ヨルダンの難民政策」「子ども」とその他含めた9つ。印象的だったのは「子ども」を選ぶ家族が非常に多かったこと。「子ども」以外の項目を選んでも、そこには子どもを想う気持ちがあったように感じた。例えば「就学」を選択した家族の場合「子どもに質のいい教育を与えたいから」。「健康状態」を選んだお母さんは「子どもの体調が気がかりだから」と…「どうして子どものことをそんなに大切に思うの?」私が思わず聞くと、「だって子どもは私たちの未来だもの。私たちにはもう子供たちしか残っていないの」と。

「あなたたちに何ができるの?」

「日本みたいに遠い国からわざわざヨルダンまで来て、こうやって話を聞いてくれることだけで嬉しいんだ」と言ってくれる家族がいた。その一方で「私たちのために本当に何かしてくれるの?あなたたちに何ができるの?」と厳しい口調で問いかけてきた家族もいた。

見知らぬ日本人が突然訪問してきても、多くの家族が「アハランワサハラン(ようこそ)」と招いてくれた。お金がないはずなのに、お茶やコーヒーでもてなし、手作りお菓子を用意してくれた家族までいた。

家族が戦死したこと、離れ離れになって会えない家族がいること、連絡が取れずにどこにいるのかも分からない家族がいること。話すのも辛いような状況のはずなのに、私たちに沢山のことを語ってくれた。

見知らぬ外国人、しかも学生であり金銭的な支援ができない私たちに対して、なぜ彼らは沢山のことを語ってくれたんだろう?それは「シリアの状況が良くなること」「自分たちの生活が元に戻ること」こうした希望を持って、その希望を私たちに言葉として託してくれたのだと思った。

彼らから受け取ったものは非常に重い。これは自分のところだけに留めておいてはいけない、伝えていかなければならない、そう強く感じた。(終)

トビタテ!留学JAPANへの応募

  • 費用 : 奨学金

留学大図鑑をご覧の方の多くは、トビタテ!留学JAPANへの応募も考えているだろうと予想したのでこの項目を書いています。「トビタテの書類って何書けばいいの?」という人も多いと思います。私もそうでした。一番の近道は「トビタテ生に相談に乗ってもらうこと」です。今や(2017年10月現在)第8期の応募も始まり、多くのトビタテ生が誕生しているので、あなたの大学にもトビタテ生がいるかもしれません。大学に聞いてみましょう。いない場合はこの留学図鑑で自分の興味と似た留学をしている人を探し、アタックしてみましょう!

アラビア語習得への道

  • 語学力 : その他の言語

アラビア語は文語と口語に分かれています。文語は日本でも多くの教材が発売されており、独学が可能ですが、口語はそうはいきませんでした。留学開始直後はアラブ人がマシンガントークで話しかけてきても言っていることが分からず「日本で文語を2年半やってもコミュニケーションができないとは」と衝撃を受けました。「とにかく現地人アラビア語で話してみる」ことをモットーに、街で会う人にとりあえず挨拶してみたり、買い物先のおっちゃんと世間話を試みたり、相手が英語で話しかけてきても無視して下手なアラビア語で話したり。とにかく喋ってみて、相手がどのような言葉遣いをしているか聞き、分からないところは逃さず質問することでモノにしようと努力しました。1年の留学を経ても完ぺきではないですが、留学の終盤では「何でアラビア語喋れるの?お前イスラーム教徒か?アラビア語喋るのに何でイスラーム教徒じゃないんだ?」と真顔で聞かれたりするぐらいには、アラビア語は上達しました。

留学前にやっておけばよかったこと

語学の勉強。やりすぎて損することはないです。留学初期、「もっと語学力があれば沢山の情報を集めらえるだろうに…」と毎日のように思っていました。

留学を勧める・勧めない理由

「留学に行ってやりたいこと」が一つでもあるならば、行かない理由はないと思います。留学賛美をするつもりはありませんが、「留学しなければよかった」と思ったことは、私には一つもありません!

これから留学へ行く人へのメッセージ

「留学中にやりたいこと」を紙に、ひとつ残らず全部書き出そう。留学生活はぼーっとしてるとすぐに終わります。またこの作業をするとき、実現的かどうかは考えない事。そこから優先順位を立てて、とりあえずやってみよう。結果がすぐ出ることのほうが少ないので、ある程度の期間継続すること。うまくいかないときは人に相談しよう。自分一人で「できない」と思ってやらないことは、あるはずのチャンスを潰しているかもしれません。