留学大図鑑

マサ

出身・在学高校:
福井県立鯖江高等学校
出身・在学校:
福井大学大学院
出身・在学学部学科:
工学研究科 原子力・エネルギー安全工学専攻
在籍企業・組織:

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原子力発電の安全と発展への貢献!

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • アルゴンヌ国立研究所・lowernine.org
  • アメリカ合衆国
  • シカゴ・ニューオリンズ
留学期間:
2017年8月14日~12月15日
総費用:
1,080,000円 ・ 奨学金あり
  • (独)日本学生支援機構(JASSO)「海外留学支援制度」 80,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル<TOEIC615点> 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル

留学内容

アルゴンヌ国立研究所にて原子力発電所で使用されている金属がどのように劣化していくのかというメカニズムおよびその定量評価に関する研究を行った。修士論文の研究についても現地の学生や研究者たちとのディスカッションを通して考察を深め、実験方法に関する技術交流も行った。研究活動以外にもフィールドワークを通して原子力の歴史に触れ、シンポジウムやセミナーへの参加を通して最先端研究や将来の原子力発電構想などを学んだ。研究活動後はニューオリンズで災害復興ボランティアに従事し、ハリケーン・カトリーナからの復興と東日本大震災からの復興との関連性を学んだ。

留学の動機

原子力の研究分野では海外の方がより先進的で、特に米国では原子力発電の長期運転に関わる研究が進んでいたため、原子力産業に携わる前に最先端の知識を学んでおきたいと思ったため。また、所属している大学キャンパスには毎年多くの留学生が来ており、多くの先輩・後輩たちが留学しているという環境も留学することを決めた大きな理由の1つ。

成果

研究結果は目標としていたレベルの成果を得ることができなかったが、実験装置のスキル向上並びに新しい研究知識の習得ができた。帰国後は学んだ実験手法を研究室全体で取り入れ、研究室と派遣先とのコネクション強化に貢献した。研究留学後の災害復興ボランティアではニューオリンズの現状を知り、東日本大震災について原子力災害と自然災害の2つの側面から考えることができるようになった。

ついた力

自分で考え、行動し、乗り越える力

基本的に研究生活でもボランティア中の作業や生活でも、自分が今するべきことを理解し、分からない場合や誰かの助けが必要な時は自分から声をかけなければ相手は理解できない。加えて、研究では与えられたテーマに関して自分で実験し、データを取り、それらを解析した結果・考察を派遣先の先生に説明しなければならないので、日本での研究生活のように指導教員の指示を待つようなことがなくなった。

今後の展望

4月から電力事業者のエンジニアとして原子力発電での運転業務に従事するが、この経験を、海外企業とのやり取りや研究者としてのキャリアパスなどに活かしていきたい。

留学スケジュール

2017年
8月〜
2017年
11月

アメリカ合衆国(アルゴンヌ国立研究所(イリノイ州・シカゴ))

生活面では8月はポーランド人オーナーの家でホームステイ、9月は研究所内の寮、10~11月は知り合った学生と共にシェアハウスをして、常に誰かと一緒に生活する環境で基本的にあった。研究の面では最初の1か月はオリエンテーションや実験の予定・準備をし、2~3か月かけて周りのサポートを受けながらデータを集め、最後の2週間で結果・考察のディスカッションおよびまとめを行った。また派遣先での研究とは別に、修士論文の研究に関する実験も急遽実施することができ、その実験手法に関してPhDの学生たちと情報交換を行った。最初は語学力の面でディスカッション等苦労したが、自分が行っている実験がPhD学生がこれから行う実験と同じ方法だったので、情報交換することができ、自分の存在価値を感じることができた。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

100,000 円

生活費:月額

40,000 円

実験中の様子
一緒にシェアハウスしていた留学生たち
シカゴ大学内にある世界初の原子炉CP-1があった場所
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

100,000 円

生活費:月額

40,000 円

2017年
11月〜
2017年
12月

アメリカ合衆国(lowernine.org(ニューオリンズ))

主にヨーロッパから来た学生15人程度とシェアハウスをしながら家を基礎から建設したり内装を工事したりする被災家屋の修繕ボランティアを行った。当初はバックグラウンドが異なる人たちと国際的な場でも協調して取り組める力を身に付けるために活動参加を決めたが、当時の被害や10年以上経った今でも復興が続いているという現状を知り、また東日本大震災の復興との共通点があることも分かった。平日の朝8時から夕方5時まで作業し、土日祝日は友人たちとダウンタウンに出掛けたり支援者主催のパーティーに参加したりした。特に生活で印象深かったことは、今日一日起きたことをみんなで共有することを欠かさず、コミュニケーションのあり方を考えさせられたこと。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

60,000 円

生活費:月額

20,000 円

シェアハウス先でのディナー
基礎から建設中の家。自分たちで資材を加工し、取り付けていく。
植林プロジェクトにも参加
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

60,000 円

生活費:月額

20,000 円

スペシャルエピソード

留学中に手に入れた、今でも大事にしているもの

留学中に得た友人、特にシェアハウスしていた友人は今でも連絡を取るほどかけがえのない存在となっている。しかし、自分があまり人に注意する性格ではなかったので、実際に生活している時は友人に対して不満があったが言いたいことを言えずに我慢していた毎日であった。ある日、彼と一緒に映画館へ自転車で向かっている時に転んでしまい、彼がケガをした。大したことのないケガに見えたので、彼がドラッグストアに行きたいと言っても時間がないからと、彼を残して僕だけ映画館に行ってしまったことがきっかけでケンカに。それから1週間、全く会話をしない期間が続き、共通の友人に相談すると、「君が選ばれて日本に来たように、彼も選ばれて来た人格的にも能力的にも素晴らしい人物に違いない。ここで出会ったのは何かの縁で、これから一生の付き合いになるから大切にするべき。」と言われ、思っていたことを全てぶちまけて謝ったところ、「ケガをした時のことは何も思っていない。けれど、思っていることをはっきり言わないことに怒っている。」という意外な返事が返って来た。この時、文化の違いを初めて感じ、「相手を察する」というような考え方が向こうにはないのだと分かり、そういった考え方・文化の違いを受け入れて許容することで、初めて異文化の中で楽しむことができるのだと思った。この時を境に、お互い包み隠さず何でも言えるし、もちろん気遣い合える仲になった。

ルームメイトの友人とシカゴ観光

現地の学生に相談

  • 住まい探し : シェアハウス

当初は渡航前に滞在先を全て決めていたが、現地の学生にシェアハウスや物件を勧めてもらったり平均相場などを教えてもらったりした。研究所内での学生コミュニティやCraiglistのようなSNSサイトのようなものを活用することで、ローカルな情報を入手でき、家賃だけでなく生活用品の購入も節約ができる。

留学前にやっておけばよかったこと

1にも2にも語学であると思う。語学力があればスキルがなくても、より多くのことを学ぶことができ、より多くの経験ができるはずである。しかし研究留学に関しては、語学力と同じように研究のスキルが必要であり、語学力が多少低くても相手が持っていない自分だけのスキルがあればコミュニティに受け入れてもらえてやすい。もっと実験装置の操作スキルの向上、研究成果の充実をしておくべきであったと感じる。

留学を勧める・勧めない理由

自分が思っている常識が常識でない、新しい価値観を得ることができ、一生忘れることのない経験や友人を得ることができるため、留学に行くことはメリットしかないと思う。加えて、自分の取り組みたい目的を持って長期で海外に滞在できる機会は学生の時しかなかなか得られない。ただし留学に行きたいと思っていないなら、行くべきではないと思う。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学は楽しいことばかりでなく、上手くいかず失敗する時もあると思います。しかし、辛いと感じる時こそ本当に楽しいことをやっている時であり、躊躇せずにどんなことにでもチャレンジし、まず一歩踏み出すことが重要だと思います。”If you don't go out in the woods, nothing will ever happen and your life will never begin.”